インスタのネタ切れが起きる本当の理由|止まる場所は3つ

投稿画面を開いて、もう20分。先週いらしたお客さまの話も、仕入れた新しい道具の話も、書きたい話題は手元にあるのに、最初の一文が出てこないまま、結局そっと閉じて明日にする。
120本投稿してきた人に起きるネタ切れは、たいていこの形をしています。手元の材料のうち、どれを出すかを決められずに止まっています。そのためネタ帳を作っても、翌週にはまた同じところで手が止まります。
最初の30本のネタ切れと、120本目のネタ切れは、起きる理由が違います。前者は材料が足りないことから、後者は選ぶ基準が決まっていないことから起きます。
SNS集客の全体の流れは、次の記事にまとめています。
ネタ帳を作っても、また止まる理由


「ネタ切れ」で検索すると、お客さまの質問を投稿にする、制作の裏側を見せる、よくある失敗を挙げる、といったアイデアの出し方がたくさん出てきます。どれも正しいのですが、読んだあとに手が動くかというと、なかなか動きません。
理由は単純で、出てきた候補の中から1つを選ぶ基準がないからです。候補が10個に増えると迷う時間はむしろ長くなるので、決められない人にとって、ネタ帳は選択肢を増やす道具になってしまいます。
「誰に向けるか」が決まっていないと、全部が正解に見える
お客さまの質問を投稿にする、という案があるとします。けれど質問をくれるお客さまには、すでに来てくださっている方と、まだ一度も会っていない方がいて、この2人に向けた投稿は書き出しから違います。
すでに来ている方に向けるなら「先週いらした◯◯さんに聞かれたのですが」で始められ、まだ会っていない方に向けるなら、その前提から説明しないと通じません。どちらに向けるかが決まっていないうちは、どちらの書き出しも選べないままです。
この「誰に」の決め方そのものは、インスタのコンセプト例に手順でまとめています。ここでは、決まっていないと何が起きるかだけ押さえておいてください。


120本目で止まる人に共通する3つ


1. 反応がよかった投稿を、覚えていない
120本もあると、何が当たったかの記憶が薄れます。「前に伸びたやつをもう一度」と思っても、それが3月の投稿なのか6月なのかが出てこないので、毎回ゼロから考えることになります。
保存数の上位5本を見るだけで次の1本は決まり、見る数字も3つで足ります。インスタのインサイトの見方に、どこを開いて何を見るかを書きました。
2. 1本に全部入れようとしている
せっかく書くのだから、と背景も注意点も事例も入れると、1本が重くなって次を書く気力が残りません。重い投稿を月に4本出すより、軽い投稿を月に12本出すほうが、結果として届きます。
1本に入れるのは1つだけにして、残りは次の投稿に回すと決めてしまうと、書きながら「これは別の回にしよう」が出てくるので、ネタは減るどころか増えます。分けた話を週に1回まとめて仕上げる段取りは、インスタ投稿の効率化に書きました。
カルーセル投稿なら、この「1つだけ」を1枚ずつに割り振れます。並べる順番はインスタのカルーセル投稿の作り方にまとめました。
たとえば「新しい道具を入れた」という話には、選んだ理由、前の道具との違い、値段、使ってみた感想、お客さまの反応が含まれています。これを1本にまとめると長くなって書くのに1時間かかりますが、5本に分ければ1本10分で、しかも5日ぶんになります。まとめすぎて、1回で使い切っていることがよくあります。
3. 投稿の目的が、毎回変わっている
今日は認知を広げたい、明日は信頼を得たい、明後日は申し込みがほしい、と目的が毎回変わると、書き方の型も毎回変わり、型が定まらないぶん1本あたりの消耗が大きくなります。
3つとも、手前で何かを1つ決めていないために、毎回その場で決め直していることから起きています。


士業とサロンで、止まり方が違う
同じ「ネタ切れ」でも、業種によって詰まる場所が変わります。企業アカウント向けの記事には出てこないところなので、2つだけ書いておきます。
士業:言えないことが多くて、書けなくなる
相談内容は当然出せませんし、事例も書き方によっては特定されます。その結果、残るのは法改正のお知らせと一般論だけになり、「どこの事務所でも同じ」に近づいていきます。
出せるのは、判断の理由です。「このご相談はお受けしませんでした。理由は3つあります」のように、守秘に触れずに考え方だけを出すと、読む側はその人の頭の中を見て依頼先を決めます。士業の場合の出し方は、士業のインスタ集客でさらに細かく分けています。
サロン:施術の写真が尽きると、止まる
ビフォーアフターは強いのですが、載せられる回数に限りがあり、許可を取れた分が尽きると急に手が止まります。
写真がない日に出せるのは、断ったことです。「今日はこのメニューをおすすめしませんでした」「この髪質にはこの薬剤を使いません」と書くと、売り込みにならずに判断力だけが伝わります。
どちらも、出しているのは判断です。仕上がりの写真は在庫が尽きますが、判断は毎日の仕事の中で生まれ続けます。
明日の1本を決める、3つの質問


今夜、投稿画面を閉じる前に、次の3つだけ決めてください。5分で終わります。
- 今回は誰に向けるかを、「すでに来てくれた人」か「まだ会っていない人」かの2つから1つ選びます。
- 読んだ人に何をしてほしいかを、保存か、プロフィールを見てもらうか、メッセージをもらうかの中から1つだけ選びます。
- 言いたいことを一文で書きます。書けなければ、まだ出す段階ではないと考えてください。
3つが埋まれば、書き出しは自然に決まります。埋まらない項目があるときは、その投稿は今日やめていいので、やめる判断ができることもネタ切れ対策に入れておいてください。
3つを埋めた例
士業の方の場合で実際に埋めると、誰に向けるかは「まだ会っていない人」、何をしてほしいかは「プロフィールを見てもらう」、言いたいことは「相談は、困ってからでなくていい」になります。
ここまで決まれば、書き出しは「相談に来られる方の半分は、まだ何も起きていない段階の方です」あたりから始められます。反対に、3つ目が「最近あったこと全般」のようにぼやけていると、書き出しは何通りも思いつくのにどれも決め手がないので、迷う時間が長い日は、3つ目が決まっていない日だと思ってください。
それでも出てこない日は、過去の投稿に返信を足す
新しく作らなくても構いません。半年前の投稿にコメントがついていたらそこに今の視点で追記し、ストーリーで「この投稿、いま見るとここが違う」と言うだけでも、ゼロから作るより早く、しかも積み上げになります。


ネタが出ても、問い合わせにつながらないとき


ここまでは「何を出すか」の話でしたが、投稿が続くようになっても問い合わせが増えないことがあり、そのときは原因が別のところにあります。
多いのは、投稿を見た人が次にどこへ行けばいいか分からない、という形で止まっているケースです。フォロワーがいるのに問い合わせが来ないで、その場合に見る順番を書いています。
ネタ切れが解けても、行き先が無ければ同じところに戻ります。投稿と導線をまとめて見てほしいときは、SNS運用顧問でお引き受けしています。投稿と導線は、セットで見たほうが早いです。
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ネタ帳を増やす前に、今夜3つを決める
120本続けた人のネタ切れは、誰に向けるか、何をしてほしいか、何を言うかの3つを手前で決めていないために、毎回その場で決め直していることから起きています。
ネタ帳を増やす前に、今夜3つを決めてみてください。決まった瞬間に、書きたかった話題のうちどれを出すかが自然に絞られます。それでも止まるなら、原因は投稿の先にある行き先のほうにあります。
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