工務店の公式LINE|見積もりの夜の一通と、工事中の写真の送り方

夜9時、見積書を作り終えてスマホを開くと、個人のLINEに、工事中のお宅の奥さまから「今日はどこまで進みましたか」と届いていて、その下には先週見積もりを渡したお宅との、それきり止まったやりとりが残っています。枚方で父から継いだ工務店で、水まわりや内装のリフォームを大工2人と回し、インスタに施工事例を出し続けて、現地調査の依頼は来るようになりました。それでも見積もりのあとは返事を待つしかなく、工事中の連絡には現場から帰ってから一件ずつ返しています。
工務店の公式LINEは、現地調査の申し込みから、見積もり、工事中、引き渡しのあとまでの施主とのやりとりを、お宅ごとに1つのトークへまとめる場所として使うと、役目がはっきりします。この記事では、友だちになってもらう時点、見積もりを渡した日の夜に送るもの、工事中に決めた時間に送る報告と写真の残し方、引き渡しの日のお礼と段階の分け方を順に書き、最後に、次に現地調査に伺う方から使えるように、定型文と段階のタグを用意するところまで進めます。
書いているのは、お店や教室、地域の会社の公式LINEの構築をお引き受けしている会社で、使うのはどれも公式LINEの標準の機能と、無料のプランの範囲でできることです。
見積書や契約書そのものの作り方、予約システムとの連携の話は、この記事では扱いません。公式LINEのトークで、施主の方といつ、何を送り合うかの話にしぼります。
工務店の公式LINEは、現地調査の申し込みから1つのトークに


リフォームの依頼は、現地調査の申し込みから、見積もり、着工、引き渡しまで段階が多く、そのあいだに日程の相談や工事中の連絡など、施主とのやりとりが重なっていきます。そこで、友だちに追加してもらう時点を現地調査の申し込みのときにしておくと、最初の日程の相談から工事中の写真、引き渡しのあとの連絡までが、そのお宅との1つのトークにまとまり、あとから「あの件はいつ話したか」を探すときもそのトークを遡るだけで済みます。


先に管理画面の設定でチャットをオンにしておき、友だち追加のリンクはインスタのプロフィールに置き、電話で申し込みを受けたときはショートメールで同じリンクを送ります。申し込みは、友だちに追加したあと、お名前と住所の地域、見てほしい場所(「浴室」「キッチンの床」など)をトークに一言送ってもらう形にしておきます。LINEヤフーの審査を通っていない公式LINE(未認証アカウント)では、管理画面のチャットに出てくるのは一度メッセージを送ってくれた人のトークだけなので、最初に一言もらうと、見積もりの夜の一通や工事中の写真を、こちらからそのお宅へ送れる状態になります(LINEヤフー for Business「チャット」のマニュアル)。
ご夫婦で見たいと言われたら、グループより1対1で
ご夫婦で相談して決めるお宅から、「夫婦と工務店のグループにしてほしい」と頼まれることもあります。公式LINEはグループのトークにも参加できますが、同じマニュアルによると、グループや複数人のトークでは、写真や動画は2週間、ファイルは1週間たつと見られなくなるので、工事の記録を残す場としては向きません。連絡を受ける方を1人決めてもらって1対1のトークで送り、もう1人の方にも見てほしいときは、その方にも友だちに追加して一言送ってもらい、同じ写真を両方のトークに送ります。
大工さんや事務の方も返事をするなら、公式LINEの管理画面にメンバーとして加わってもらい、トークごとに担当者を決めておくと、誰が返すかで迷いません。担当者を決めていないトークは、最初にチャットを送ったメンバーが担当者になります。
いまの施主とは個人のLINEでつながっているなら
これまで社長の個人のLINEで施主とやりとりしてきたなら、公式LINEのアカウント名とアイコン、友だちに追加した人に届くあいさつメッセージ、返事をする時間の3つを先に整え、次に伺うときにQRコードを見せて1軒ずつ移ってもらい、移り終えるまでは両方で連絡を受けます。工事中のお宅は途中で移ると話が分かれるので、引き渡しが済んでから案内しても遅くありません。案内の文面と、両方で受ける期間の決め方は、個人事業主の公式LINEに順に書いています。
見積もりを渡した日の夜に、決めるための材料を送る


見積もりを受け取った日の夜に、ご家族と見積書を広げて、頼むかどうか、いつ頼むかを話しはじめるお宅もあります。その夜にチャットで送る一通には、お礼のあとに、現地調査で見たことを1つと、決めるときに確かめたい材料を書いておくと、家族で相談するときにそのトークを見返してもらえます。
現地で見たことを1つ、そのお宅の言葉で
書くのは、「洗面所の床は、踏むと少し沈むところがありました」「浴室の窓の下のタイルに、ひびが2か所ありました」のように、そのお宅で実際に見たことです。施主はその場で一緒に見ていても、家族に説明するときに細かいところまでは思い出せないこともあるので、見たままを一文で残しておくと、なぜこの工事が見積もりに入っているのかが家族にも伝わります。


決めるための材料は、工事にかかる日数と、着工できる時期の空き、見積もりの中で選べるところの3つです。「工事は4日ほどで、そのあいだ洗面所は使えません。12月の第2週から入れます。床材は2種類から選べて、見積もりは安いほうで出しています」と書けば、ご家族は予定と予算を見ながら読み返せます。最後は「ご家族で相談されてからで大丈夫です。気になるところがあれば、このLINEに写真を送ってください」と添えて、返事を急がせない形で終えます。
返事を待つあいだに送るのは、1回だけ
2週間ほど返事がないときは、催促の言葉を書かずに、似た工事の施工事例を1件、写真と一言で送ります。「先月、同じ広さの洗面所の床を張り替えたお宅です。4日目の夕方には洗面台が使えるようになりました」のように、決めかねている理由に近い材料を選び、送るのはこの1回だけにして、その先はこちらから続けません。チャットでは、書いたメッセージを日時を指定して送る予約もできます。見積もりの夜のお礼を送ったときに、送る日の昼に届くよう予約しておけば、忙しい週に送りそびれずに済み、それまでに返事が来たら、送る前の予約は取り消せるので消しておきます。
この2通は、チャットで一人ずつ送るので、配信の通数には数えられません。LINEヤフーの料金プランの説明では、通数として数えるのは「送った回数×送った友だちの数」で、チャットの送受信は無料で使える機能の側に入っているので、無料のプランのままでも、見積もりを渡したお宅へ一軒ずつ送る分は、通数を気にせずに使えます(LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」)。
見積もりの夜のお礼は、お願いの手紙というより、現地調査の報告に近いものです。うちの家をよく見てくれていたと伝われば、それがご家族で相談するときの材料になります。
工事中は、その日の写真と明日の予定を、決めた時間に


工事が始まると、昼間は仕事に出ていて現場を見られない施主は、「今日はどこまで進んだか」「明日は家にいたほうがいいか」が気になります。聞かれてから返すと、返事は現場を片付けたあとの夜になり、施主もそれまで分からないまま待つことになるので、工事中は毎日、夕方の決めた時間に、こちらから報告を送ると決めておきます。
報告に入れるのは、今日の作業の写真を1〜2枚、今日やったことをひとこと、明日の予定の3つです。明日の予定には、音の出る作業がある日や、資材を運び込む車が家の前に止まる時間を書いておくと、ご近所への声かけや在宅の段取りを施主が先に考えられます。写真は職人さんがその場で撮っておき、夕方に担当者がまとめて送れば、現場の手を止めずに済みます。


写真は手元にも残し、お宅のことはノートに
無料の範囲では、チャットのテキストや写真、ファイルの保存期間は半年なので、引き渡しのあとに「あのとき床の下はどうなっていたか」を見返したくなっても、トークからは消えていることがあります。工事の写真は、送ったものと同じものを会社のパソコンやクラウドの保存場所にお宅ごとのフォルダを作って残しておくと、点検やもう一度の工事のときに使えます(LINEヤフー for Business「チャット」のマニュアル)。
お宅ごとの事情は、トークでその方のアイコンを押すと開くプロフィールの「ノート」に書きます。無料の範囲ではノートは1つのトークに1件までなので、住所、工事の内容、工期、車を止める場所、連絡のつきやすい時間を1件にまとめて書き、大工さんや事務の方もそこを見て返事ができるようにしておきます。
現場が続くと、夕方の報告まで手が回らない日もあると思います。写真1枚と「明日も同じ時間に伺います」の一言だけの日があっても、写真に「今日は床の下地まで進みました」と一言添えて毎日届けば、施主の方は聞かなくても進み具合をつかめます。
引き渡しの日に一通送り、段階はタグで分けておく


引き渡しの日の夜には、お礼のあとに、困ったことがあったらこのLINEに写真を送ってほしいことと、点検の時期を決めている会社ならその時期を書いた一通を送ります。水まわりのリフォームでは、使いはじめてから気になるところが出てくることもあるので、「蛇口の下に水がたまる」「扉が閉まりにくい」と写真付きで送ってもらえれば、伺う前に見当をつけやすくなり、型番が写っていれば持っていく部品の目星もつけられます。
友だちが増えてくると、見積もりだけで止まっているお宅、工事中のお宅、引き渡しが済んだお宅が、トークの一覧に混ざって並びます。公式LINEのチャットでは一人ひとりにタグを付けられて、チャットの設定で作ったタグを押すと、そのタグの付いた人を確かめられます。そこで「見積もり中」「工事中」「引き渡し済み」のように段階をタグにして、段階が変わるたびに付け替えます。無料の範囲では、作れるタグは5種類まで、1人に付けられるタグは1個までなので、段階のタグは3つか4つにとどめておけば、ちょうど収まります。
年末年始の休みのように、友だち全員に知らせたいことは配信で送ります。配信は通数に数えられて、無料のコミュニケーションプランで送れるのは月200通まで(2026年10月に先ほどの料金プランのページで確認)です。友だちには見積もりだけで頼まなかったお宅も入っているので、全員への配信は、そうしたお宅に届いても差し支えない知らせに限り、工事中のお宅への連絡は、これまでどおりチャットで一軒ずつ送ります。
次の現地調査の方から、定型文3つで始める
毎晩ゼロから文章を考えると続かないので、ここまでの文面は、チャットの設定にある「定型文」に登録しておきます。定型文を作ると、トーク画面で文章を打たずに同じ文章を送れるので、見積もりの夜のお礼、工事中の夕方の報告、引き渡しの日のお礼の3つを用意します。あとは送る前に、名前と日にち、工事の日数と着工できる時期を書き換え、見積もりの夜のお礼では現地で見たことを、そのお宅で見た一文に差し替えるだけになります。工事中の報告は「〇〇様、本日は〇〇まで進みました(写真)。明日は〇時から〇〇の作業で、音が出ます」、引き渡しの日のお礼は「〇〇様、このたびはありがとうございました。気になるところがあれば、このLINEに写真と様子を送ってください」のように、書き換える場所を〇〇にして登録しておきます。現場に出ているあいだに届いた連絡への返し方は、返事をする時間(応答時間)を決めて、時間外は自動の返事で「現場に出ています。18時以降に順番にお返しします」と伝える形があり、その文例はサロンの公式LINE活用の前半に書きました。
今夜は、いちばん最近見積もりを渡したお宅を思い浮かべて、そのお宅に送るお礼を定型文の下書きとして書いてみてください。次に現地調査の依頼が来たら、申し込みのときに友だちに追加して一言送ってもらい、「見積もり中」のタグを付けるところから始めれば、そのお宅とのやりとりは引き渡しのあとまで、1つのトークでたどれるようになります。半年より先も見返したい写真や取り決めは、会社の保存場所にも残しておきます。
現地調査の申し込みから引き渡しのあとまで、どこを手で送り、どこから自動にするかを一緒に決めたいときは、LINE・UTAGE構築でもご相談を受けています。公式LINEの標準の機能だけで組む場合は、予約の日を起点にした自動の配信ができず、一部に手作業が残る「半自動」の形になることもページのよくある質問でお答えしているので、会社の規模に合わせて、どこまで手で回すかから一緒に考えます。
工務店の公式LINE、
どこから整えるか決めませんか
無料集客診断では、公式LINEやインスタのプロフィールを見せていただきながら、いまの状況を伺い、どこから手をつけるのが早いかをお伝えします。「何から手をつければいいか分からない」という段階でも構いません。
50分・オンライン。費用はかかりません。









コメント