Canvaで図解を作る方法|型を決めて、5つの順番で1枚に仕上げる

Canvaで図解を作る方法|初心者が最初に覚える4つの型

土曜の午後にCanvaを開いて、図解のテンプレートを探す。よさそうなものを選んで、色を自社の青に変え、文字を打ち替えてみたものの、できあがったものを見ると、言いたかったこととは違う図になっている。

つまずいているのは、Canvaの操作よりも作る順番のほうです。テンプレートを先に選ぶと、その形に合うように話のほうを削ることになります。この記事では、先に決める「型」、Canvaで1枚を仕上げる5つの順番、見やすさを決める4つの決まりを、実際の図解を見せながら順に書きます。

私はX(旧Twitter)で、お金の知識を図解にして毎日投稿していた時期があり、作った図解は1,000枚を超えます。最初の1枚はいま見ると恥ずかしいもので、そこから変わったのは、作る順番と見やすさの決まりを覚えたことでした。

目次

図解は、読む人の困りごとを解くための道具

図解は、読む人の困りごとを解くための道具

「センスがないから、図はうまく作れない」と言われることがありますが、図解の役目は、絵画のように作り手の気持ちを表すこととは違います。読む人が「なるほど」と分かり、次に何をすればいいかが見えること。それができていれば、色や形が地味でも図解としては十分です。

だから最初に考えるのは、色や飾りより先に、読む人のことです。その図を見た人に、どこを見てほしいのか、見終わったあとにどうなってほしいのかを決めておきます。

作る前に、ゴールを1行で書く

Canvaを開く前に、メモ帳に1行だけ書いてください。たとえば「申し込んだあと何が起きるかが分かって、不安が減る」「自分でやるのと頼むのとの違いが分かって、頼むかどうかを考えはじめる」のような1行で、これが次に選ぶ型を決めます。

先に型を決める。仕事の図は4つで足りる

作る図の形が、4つに分かれていると分かる

セミナーの資料やSNSに載せる図のほとんどは、次の4つのどれかに当たるので、自分の話がどれに当たるかを決めてからCanvaを開きます。

  • 手順型は、申し込みから納品まで、登録から予約までのように順番に進むものを表します。左から右へ並べて、矢印でつなぎます。
  • 比較型は、やる場合とやらない場合、AプランとBプランのように2つか3つを見比べる図です。左右に並べて、同じ項目を同じ高さにそろえます。
  • 分解型は、料金の内訳や、悩みの原因が3つに分かれることなど、1つのものが何でできているかを表します。上に全体、下に中身を置きます。
  • 対応型は、症状と対処、原因と打ち手のように、左と右が1対1で結びつく図です。左に起きていること、右にやることを並べます。
図解の4つの型|手順・比較・分解・対応の使い分けと並べ方
図1:図解の4つの型

迷ったら、その図で言いたいことを声に出してみてください。「まず〜、次に〜」なら手順型、「AとBでは〜」なら比較型、「これは〜と〜でできている」なら分解型、「〜のときは〜する」なら対応型です。

下は、私がXに投稿した分解型の図解で、手取りの金額を家賃・食費・貯蓄などの項目に分けて並べています。上に全体(手取り)、下に中身(項目ごとの割合と金額)という置き方は、4つの型の説明どおりです。この記事で紹介する3つの実例は、どれも同じ5つの順番と4つの決まりで作ったもので、図の下に表示回数といいねの数を添えています。

手取り別の理想支出一覧表。手取り月20万円・30万円・40万円のそれぞれについて、家賃・食費・貯蓄などの項目ごとの割合と金額を並べた分解型の図解
実例1:分解型の図解(2025年2月にXへ投稿。表示回数 約73.7万回・いいね3,782。2026年9月時点。内容は投稿当時)

どれにも当てはまらないときは、1枚に2つ入っている

4つのどれにも入らない図を作ろうとしているときは、たいてい1枚に2つ以上のことを入れようとしているので、図を2枚に分けます。1枚に言いたいことを1つ、という点はスライドと同じで、見分け方は文字が多いスライドを見やすくするに書きました。

Canvaで1枚を仕上げる5つの順番

文字を入れる前に、箱と矢印だけを並べる

型が決まったら、あとは毎回同じ順番で作ります。私が1,000枚を作るあいだに落ち着いた順番を、5つにまとめました。

Canvaで1枚を仕上げる5つの順番。1サイズを決める(1600×900)、2紙にラフを描く(3段で5分)、3文字を書き出す(メモ帳に全部)、4枠に流し込む(四角と矢印)、5書体と色をそろえる(色は2〜3色)。2と3を飛ばすと4で手が止まる
図2:Canvaで1枚を仕上げる5つの順番

1. サイズを決める

Canvaの「デザインを作成」からカスタムサイズを選び、横1600×縦900ピクセルで作ります。スライドにも、ブログの記事にも、SNSにもそのまま載せられる比率です。スマホで縦に大きく見せたいときだけ960×1280ピクセルの縦長にしますが、はじめての1枚なら、情報が少なくて済む横長から始めてください。

2. 紙にラフを描く

いきなりCanvaで作りはじめず、紙に鉛筆で5分だけ下描きをします。1枚の図は、上から「タイトルとひとこと」「本文」「注釈や出典」の3段に分けて考えると描きやすく、線がゆがんでいても、字が汚くてもかまいません。

1枚の図は3段で考える。上はタイトルとひとこと、中は本文(型の枠)、下は注釈・出典
図3:1枚の図は、3段で考える

たとえば「申し込みから当日までの流れ」を手順型で描くなら、いちばん上に「申し込んでから当日まで」とタイトルを書き、真ん中に四角を4つ並べて矢印でつなぎ、いちばん下に「日程は目安です」と注釈を書く。ラフはこれくらいで十分です。

何も思い浮かばないときは、いいと思った誰かの図解を1枚選び、この3段に区切ってみてください。中身の文字を抜いて骨組みだけを借りれば、それがそのままラフになります。

3. 文字を先に全部書き出す

図に入れる文字は、Canvaを開く前にメモ帳へすべて書き出します。図の中で文章を考えはじめると、枠の大きさに合わせて言葉を削ることになるからです。

  • タイトルは、ひと目で中身が分かる短い言葉にします。数字を入れると目に止まりやすくなりますが、中身とずれたタイトルは付けません。
  • ひとことは、タイトルの上か下に添える一文で、読む人にとっての得を書きます。
  • 本文は箱に入る長さまで短くし、数字や制度を載せるときは、どこから取った情報かを注釈に書いておきます。

4. 型の枠を置いて、文字を流し込む

Canvaでは、まず四角と矢印だけを置いて型の枠を作り、まだ文字は入れません。枠の数と並びが決まってから、書き出しておいた文字を貼っていきます。テンプレートを使いたいときは、この段階で「自分の型と同じ形のもの」だけを選べば、話を削らずに済みます。

5. 書体と色をそろえ、イラストを添える

  • 書体はゴシック体を基本に2種類までにして、斜めの文字、濃い影、むやみなフチ取りは使いません。いちばん見せたい言葉だけを太くします。
  • 色は2〜3色と文字の色にとどめ、たとえば青は本題、黄色はいちばん見てほしい所というように、色ごとに役目を決めます。文字の黒は、ほんの少しだけグレーに寄せると目が疲れにくくなります。
  • イラストは中身に合うものを、同じタッチでそろえます。作者や描き方がばらばらだと図全体がまとまらず、使ってよいのは、商用利用ができる素材だけです。

5つのうち、いちばん飛ばされやすいのは2と3で、ここを飛ばすと4で手が止まります。急いでいる日ほど、紙とメモ帳から始めてください。

図解デザインの見やすさは、4つの決まりと余白で決まる

できた図を、小さくして見直す

できあがった図が「なんとなく読みにくい」とき、原因はたいてい次の4つのどれかにあります。デザインの世界で基本とされている決まりで、図解にもそのまま当てはまります。

  • 近接は、関係のあるものを近くに置く決まりです。見出しとその説明はくっつけ、別の話とは間を空けます。人は近くにあるものを、ひとまとまりだと受け取るからです。
  • 整列は、端を見えない線にそろえる決まりです。文字の左端や箱の上端をそろえるだけで図が整って見え、Canvaで要素を動かすと出てくるガイドの線が目安になります。
  • 対比は、いちばん見せたいものだけを、大きさ・太さ・色で目立たせる決まりです。全部を強調すると、どれも目立たなくなります。
  • 反復は、同じ役目のものを同じ形で繰り返す決まりです。同じ種類の項目を同じ色・同じ箱・同じ大きさでそろえておけば、読む人は2つ目から迷わずに読めます。
4つの決まりで読みやすさが変わる。大きさや位置や色がばらばらの図を、近接でまとめ、整列でそろえ、反復で同じ形をくり返し、対比で1か所だけ目立たせた図に直す
図4:4つの決まりで、読みやすさが変わる

下の図解は、反復がいちばん分かりやすく出ている例で、21個の項目を、すべて同じ形のカード(金額・できごと・制度の名前・イラスト)で並べています。1枚目のカードの読み方が分かれば、残りの20枚は目で追うだけで読めます。

申請すれば貰えるお金21選。金額・できごと・制度の名前・イラストを、同じ形のカードで21枚並べた図解
実例2:反復で読ませる図解(2025年2月にXへ投稿。表示回数 約46.7万回・いいね2,576。2026年9月時点。内容は投稿当時)

情報の多い図でも、近接と整列ができていれば読めます。次の図は4つの制度を1枚に入れていますが、制度ごとに区画を分け、区画の中の並びをそろえているので、どこから読めばいいかが分かります。

2025年4月からの4つの制度を1枚にまとめた図解。制度ごとに区画を分け、区画の中の並びをそろえている
実例3:近接と整列で区切った図解(2025年3月にXへ投稿。表示回数 約47.5万回・いいね4,010。2026年9月時点。内容は投稿当時)

余白は、わざと空けておく場所

空いているところを見ると何か入れたくなりますが、詰め込むほど、いちばん言いたいことが埋もれていきます。余白は、置いたものを目立たせるために、わざと空けておく場所です。とはいえ定規で測る必要はなく、私も見た目で同じくらいの間隔が空いていれば良しとしています。細かく詰めはじめると、いつまでも完成しないからです。

文字の大きさは、スマホで縮めて確かめる

Canvaの編集画面は大きいので、小さな文字でも読めてしまいます。作り終えたらスマホで表示したときの大きさで見てください。1600×900ピクセルの図の場合、私は次を目安にしています。

  • Xに投稿する図解なら、いちばん小さい文字でも18ピクセルにします。Xでは気になった人が画像をタップして拡大して読むので、注釈を除き、これより小さくしません。
  • 記事やスライドにそのまま載せるなら、本文は30ピクセル以上にします。拡大されずに、画面の幅に縮んだまま読まれるからで、当社のブログの図もこの大きさで作っています。

見直すときは、4つを一度に直そうとしないでください。まず近接で関係のあるもの同士をまとめ、次に整列で端をそろえ、反復で同じ役目のものの形をそろえます。最後に、いちばん見せたい1か所だけに対比をつけます。この順なら、直すたびに図が崩れることがありません。

はじめの数枚は、4つのうち1つでも当てはまっていれば上出来です。1枚ごとに1つずつ試していくくらいの気持ちで続けると、気づいたときには全部そろっています。

無料版・イラスト・テンプレートで迷うこと

無料版のCanvaでも作れますか

作れます。四角・線・矢印・文字は無料の範囲にあり、この記事の4つの型は、どれも四角と矢印と文字だけで描けます。

イラストは入れたほうがいいですか

中身に合うものなら、入れると文字を読む前に意味が伝わります。反対に、中身と合わないイラストは読む人を迷わせるので、見つからないときは入れないでおくほうが、早く、分かりやすく仕上がります。

テンプレートは使わないほうがいいですか

使ってかまいません。気をつけたいのは選ぶ順番で、先に型とゴールを決め、そのあとで「自分の型と同じ形のテンプレート」を探してください。見た目がきれいかどうかで選ぶと、話のほうをテンプレートに合わせて削ることになります。

作った図を、記事やスライドに使い回せますか

1600×900ピクセルで作っておけば、記事にもスライドにもSNSにもそのまま置けます。書き出すときは、文字をくっきり見せたい図ならPNG、写真が入る図ならJPEGが目安です。セミナーのスライドに図を入れるときは、先に話の骨組みを見出しだけで書き出しておくと、どの1枚を図にするかを選べます。持ち帰ってほしい1つから逆に並べる骨組みの作り方はセミナーのスライド構成に書きました。

1枚できたら、型ごと使い回す

1枚の図を、置き場所を変えて何度も使う

1枚作ったら、そこで終わりにしないでください。文字と色だけを差し替えれば次の図になる「自分の型」として、Canvaの中に残しておきます。

毎日図解を投稿していたころ、最初のうちは毎回紙にラフを描いていましたが、途中からはほとんど頭の中で済むようになりました。それまでに作った図を型として取っておき、中身を入れ替えるだけで作れるようになったからです。図解の作り方は、以前「X図解攻略スクール」やセミナーでもお伝えしてきましたが、上達の早い人ほど、自分の型を早くそろえていました。

4つの型それぞれで1枚ずつ雛形を作っておけば、次の図は5つの順番のうち2から4がぐっと短くなります。インスタの複数枚の投稿も同じ考え方で作れるので、詳しくはインスタのカルーセル投稿の作り方に書きました。

最初の1枚は、読む人にどうなってほしいかを1行で書くところから始めてください。テンプレートより先に手順・比較・分解・対応の型を決め、サイズ、ラフ、文字、流し込み、書体と色の順に作ったら、近接・整列・対比・反復と余白で見直し、スマホで縮めて確かめます。

セミナーの資料や営業資料の図を、まとめて整えたいときはスライド・資料デザインでもお引き受けしています。

作った図を、一度見せていただけますか

いまの図をそのまま送っていただければ、どの型で作り直すと伝わるかと、箱をいくつに減らすかをお返しします。無料相談では、いちばん使う1枚をその場で整えてお持ち帰りいただけます。無理な営業はいたしません。

50分・オンライン。費用はかかりません。

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この記事を書いた人

山崎 嘉久のアバター 山崎 嘉久 株式会社GORAQUE 代表取締役

株式会社GORAQUE 代表取締役。SNS運用顧問・SNS運用代行、LINE公式アカウント・UTAGE構築、デザイン制作を通じて、個人事業主と小さな会社の集客を支援しています。商工会議所や自治体の協議会で、SNS運用とデザイン制作をテーマに登壇。大阪府枚方市を拠点に活動しています。

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